私たちの日常で使う食材は、スーパーの店内を一巡するといかに多いかは誰もが感じることだと思います。その中でも加工食品、半加工食品が多く比重を占めています。しかし、30年前の生活をと振り返ってみると現在とは驚くほどの差があります。もう少し古い時代になると私たちは、身の回りにある食物で日々送っていたのです。私の子供の頃は、祭や婚礼などの時にしかお刺身などの料理は見たこともなく、まして子供の口には入らなかったものです。その頃の時代は、日本だけでなく、おそらく世界中が貧困で食料不足だったのではないでしょうか。
現代の私たちは、飽食の時代として考えられない無駄な贅沢をしています。その中の一つに、砂糖があげられます。今では簡単に手に入りますが、以前はとても貴重な物でした。砂糖は、腸に入ると浸透圧によって、水分を集め、温度を下げるのです。そうすることで、血液から吸収する中性脂肪を増やし、毛細血管に流れる血量を悪くします。その結果、手足は冷たくなっていくのです。以前は、このような症状はあまりありませんでした。しかし、現代は冷飲食の普及や甘味の食べ過ぎで、女性は子宮が冷え、若い人たちも多くの症状を訴えるのです。男性は、ミネラル不足になり、精力の減退が増えているようです。古き時代は、一汁一菜として、カボチャ、イモ、野菜類に少しの塩味のご飯で充分に生活ができました。
日本人は、明治時代に西洋文化が入り、新しい料理法が広く生活に入ってきました。それまで、蒸す、煮るだけしかできなかったのですが、油の応用が大きく食生活を変えたのです。春は草木の芽からミネラルを摂り入れ、夏は川や海の魚を食べ、秋は木の芽などから栄養の吸収も充分にできていました。肉類にしても今の人々は一部分しか食用にしないですが、中国人などは、牛豚の血まで食用にするほど、全部食べて無駄にしませんでした。また、ニンニクや人参なども上手に組み合わせて、食していました。
飽食の時代ですが、古くからある煮しめ料理は、とても身体によいものです。例えば、里芋、ゴボウ、人参、インゲン、椎茸、タケノコ、昆布など最高の食品群を使っています。薄味で煮たら、毎日欠かすことが出来ません。また、幕の内弁当などは、栄養面からもバランスがよいとされており、陰陽も調和されていますので、お勧めします。
現代では、ビタミンCを摂るのに、レモンから摂られている方が多いように思います。しかし、日本にはミカンがあり、ビタミンCも多く存在しています。また、ミカンよりもっとよい物はキンカンなのです。小粒でも陽光を全体に浴びていますし、皮ごと食べられます。このような食物を見逃してはいけません。身近にある食べ物をここで再発見して下さい。
鈴木治療院 |
滋賀県彦根市後三条町350−3 TEL:0749-24-1502 FAX:0749-24-0408 |
E-mail:norinori@pop.biwako.ne.jp |
【もどる】 | 【トップページ】 | 【つぎ】 |