痛みの症状 T

痛みの症状 T


 私たちが日常生活の中で、丈夫であることはまず少ないことです。そして病気とも言えない症状にも「痛み」は多く発生します。現在も痛みで悩んでいる人は多くいると思います。今回は痛みについて、古典で解説されている内容について問答形式にて説明したいと思います。

 問「急に痛み、また急に止まるのはなぜか?」
 答 冷えてくると身体を形成している組織、筋肉やその中で流れている経絡、血管、神経などの縮む状態から痛みが発生する。この状態の痛みは温めてやると楽になる。何度も寒い風や冷気に当てると痛みは長引く。これは一般的に多くの方が経験されていることです。筋肉などが血行不良で堅くなり、凝りから痛みが出てくると考えられます。温めることにより、血行をよくしたら楽になるのは基本原則であります。歯痛の時もまず温めて、それでも痛いときは歯の周囲の炎症となりますので、冷やしてやると楽になるのです。

 問「痛みが激しくて、指圧などできないときは?」
 答 寒冷の気が組織内の陽気と戦っており、その組織部分が充満する状態だったからです。指圧などして痛いときは、実痛といいます。寒冷の気を追い出そうと陽気が頑張って熱を生じた場合とも思われます。膝の関節炎などによく現れる症状です。局部を触れると熱感がありますし、脈動もあります。冷やして気持ちがいい痛みです。関節の痛みには、関節症と関節炎の違いがあります。関節炎は、熱を持ち、赤く腫れて、押すと実痛があります。

 問「指圧して楽になる痛みは?」
 答 これは胃腸が冷えている、血が巡らないとき痛む。指圧することにより、血は巡り楽になります。指圧して痛みが楽になるのを虚痛といいます。筋肉痛でも、腹痛でも、虚痛症状なら早く楽になります。痛みが持続するのは実痛であり、気をつけなければなりません。このような症状はよくあることです。腰、背、肩など家族の者に指圧してもらうと楽になることは多く経験していることです。過労や寝不足などや連続の作業による血行不良の痛みも含まれます。

 問「指圧しても変化しない時の痛みは?」
 答 これは身体内部の中心近くに寒気が侵入したもので、指圧しても変化がない。坐骨神経痛などの慢性症状の時に、少しぐらいでは変化がないときがあります。これは深い部分に寒の邪気が滞っていると思われます。陽臀部には、深い部分に筋肉があります。その深い部分の筋肉反応と思われます。もしこのような変化のない痛みを胸脇にある時は要注意です。上腹部の症状も心配されますので、至急医者に診てもらって下さい。


鈴木治療院
滋賀県彦根市後三条町350−3
TEL:0749-24-1502 FAX:0749-24-0408
E-mail:norinori@pop.biwako.ne.jp

【もどる】 【トップページ】 【つぎ】