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精神保健福祉協会だより 編集後記 抜粋

 第5号(1998.11.1)

◆遊佐先生の話を聞いて、ニューヨーク州の地域住居治療プログラムのきめこまかさには驚かされます。アメリカは、多民族社会なので少数者の権利養護に敏感だそうです。ホームレスの問題などをはらみながらも、脱入院運動を押し進めることが出来たのは、経済的な要因もさることながら、関係者の強い意志と実行力があったとのことでした。影響力のある地域支援プログラムの共通点として(1)生活技能の向上をはかること(2)社会的・環境的支援(3)治療と支援の継続性をあげておられました。大いに参考にしたいところです。

◆遊佐先生の現在の肩書きがクリニカル・コーディネーターということですが、日本にはこういう肩書きの人は他にいないと思います。一つの治療システムの中で行き詰まりが生じたときに、コンサルタントの機能を果たすようです。このような役割の重要性が今後ますます認識されていくのではないかと思います。

◆今回は洋子さんの俳句です。これまでは内面を見つめすぎて苦しかったが、俳句に出会うことで、外界の描写に専念することによってずいぶん楽になったとのことです。

   焼きたての パンの温みや 朝寒し (洋子)

(滋賀県精神神経科診療所協会 上ノ山 )




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