移動に使う魔法陣の近辺にもやはりモンスターがいる。遺跡内だし当然のことか。 今回出てきたモンスターはインプと歩行石壁というモンスターだった。 前者のインプというモンスター。私のSPを奪っていく攻撃をしてくるのは驚いた。 幸いにも強力な魔法を使う予定ではなかったので大したことはなかったが もし、サモン・ダーククラウドという魔法を使おうとしていたらと考えると少し怖い話だ。 ─ところで、このSPというのは一体何の略だろうか。 Sはスキルなのかスペシャルなのかスピチュアルなのか。 そもそもPはパワーかポイントかどっちかわからないから悩ましい。 今考える話でもないし。どうでもいいことだろうが、気になるのは確かだ。何だろうか? そして歩行石壁なのだが─これはよくわからない。いや、文字通りの意味で。 初めて戦った相手なのは確かなのだが。強さを示す何かが今回見当たらなかった。 エゼさんもフォウトさんもこのモンスターの攻撃を避けていたからだ。 ひょっとしたら私達が強くなっているせいかもしれないが。特に今は気にする必要はないのだろうと考えておこう。 強いていうならば壁だと思って油断しないようにすることぐらいであろうか。 移動拠点の魔法陣にいるモンスターだからそういうことも考えられる。 それと先の戦闘では新しく習得したブラッドレインを試しに使ってみた。 習得した魔法に取り扱い説明書みたいなのがあればいいのだが、 現時点では存在しないので試しに使って実際に効果を確かめるしかない。 ─これはこないだも書いたような気もするが。深くは考えないでおこう。 気になるブラッドレインの効果は─その名の通りであった。予想できるものだったとも言うべきか。 さて、戦闘後にこの先どうするか思案していたところで、残念な知らせが入った。 私達のたどり着いた山越えの先の砂地方面の魔法陣の発見の報告が今回も入らなかったのだ。 遺跡に入ってから1回も補給に戻ってないのでそろそろ食糧も残り少ない。そして精神的疲労もきている。 どんなに気合をいれてもできることができないことがある。食糧問題とかその典型だ。 無理に空腹のままでいてもいいことはひとつもないのはすぐわかるだろう。もちろん無いのなら仕方がないのだが。 ─では、今回も恒例のメンバー紹介なのだが。今回からは別部隊のパーティーになる。 別部隊シャークの保護者的な役割を担っているエニシダさん。私より年上の男性の方でヒゲがチャームポイント。 得意武器は吹矢で何でも前線で張って戦っているらしい。一緒に戦ったことはまだないので一度見てみたいものと思う。 私からみると、よく心配というか様子を見てくれる非常に頼れるという印象を持った方なのだが…。 いきなり迷子になってしまって、フォウトさんにお説教を受けてしまったという談話を持った方でもある。 ─でも、あの時は本当に驚いた。もう笑い話になるだろうが。 何事もなく無事に合流できて本当によかったと思う。 (*ナミサの日記〜6日目抜粋)

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