探索2日目

事実上、初めての冒険の日。ここがスタートだ。 まずは同行することになったフォウトさんとナミサさんはじめ、Triad Chainの皆さんに挨拶。 今まで見たことのない種族の方もいらっしゃって、新鮮だった。 思い出として残す為にも、各々紹介してゆくことにする。 もちろん、今はまだ知り合って間もないから書くわけにもいかないのだけれど。 きちんと理解するように努めるつもりだ。 しかしアルテイシアさんに年齢などを聞きそうになったが、あれは失敗だ。 あまり良く知らない女性に対して細かい質問は失礼。 つい忘れそうになってしまう。何か事情がおありなのだろう。 ……僕は父さんとは違う。 次に遺跡外での買いもの。といっても、まだ通貨にあたる石を持っていない。 招待者が設置した配給所でパン3つに草3つ、拾ったとしか思えない薬2つを貰う。長蛇の列。 この時何を貰うか最後まで迷っていたせいで並び遅れて、遅刻しかけた。反省。 そして実際の遺跡。そこは、広かった。 魔方陣を使って移動するのだが、森とセレス島を移動するような感覚だ。 目をつぶってしまったのがもったいない。今度はしっかり目を開けることにする。 そして陣から一歩踏み出せば、そこは未開の地。 およそ数百人の招待客達が、各々の信じる方向へと歩いてゆく。 彼らの頭上には、運命の星が輝いていたのだろう。無論、それは僕の上にも。 移動先は、予め打ち合わせていた通り床を通って砂地へ。 9人の団体だけれど、3人ずつで行動する。 これ以上増えると戦いの時に互いが邪魔になり、動けなくなるとのこと。そんなものか。 途中、床はなんだか不気味だった。噂では結構な強敵が出るらしい。 今の腕前では避けるべきだし、幸いなことにそうなった。 危険をみくびるものから死んでゆく。冒険者の口癖だ。 そして目的地へ到着。ここでキャンプを張ることになった。 フォウトさんが何かの気配を感じたらしく、交代で見張りに立つことに。 最初はかなり緊張したが、その気配が動く様子は感じられなかった。 ハーフエルフだから多少の夜目は効く。寝ているのだろうか。 どうも夜の間は襲ってくることが無いみたいだ。 ここの生物達は皆昼行性なのか。何故なのかは見当もつかない。 ただ、夜明けと共に戦いになることは避けられないだろう。 しっかり寝て、食事もとらないと。 そういえばフォウトさんに料理して貰ったものがあったな。 あれは少し保存がきくようだし、また今度にしよう。母さんの料理とどう違うか楽しみだ。 戦いでは、ナミサさんを守るため前に立って、先制攻撃して…… ふう。眠くなってきた。……お休み。

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