ライくん激戦記

〜ビーバーは格闘ゲーマーになれるか〜

(1997年1月13日初登場)
(更新:1997/5/17)

格ゲー初心者ビーバーの「わくわく7」奮闘記。
なお、攻略関連の文は、あとから見ると次元の低さが目立ちますが、敢えてそのままにしてあります。

※文章中のレバー操作は断りが無い限り、相手が自分の右側にいる場合のものです。
相手が左側にいる場合は、レバー操作は左右対称となります。


目次


わくわく7駅コンコース 芸夢線 芸夢駅 西山駅

序章

(1997/1/13)

ビーバーは格ゲー(格闘ゲーム)はどうにも苦手というか、やる気がしませんでした。
今の格ゲーブームの火づけ役である、元祖「ストリートファイターII」が出たのは高校生の頃。 威圧する6つのボタン、それらとレバー入力の組み合わせで出せる技の数々、さらにあれだけ体力ゲージがあるのに負ける確率が高いことから(これは別に問題ありというわけじゃないけど)、ビーバーは初っ端からついていけなかったのでした。
しかし、ビーバーの思いとは逆に、まわりの友人はすっかりこれら格闘ゲームにはまり、対戦で盛り上がっていくのでありました。 そうすると、知っていないと勝てないまわりが強過ぎて闘ってもつまらない状況が生まれるわけで、ビーバーはますます手を出せなくなってしまいました。

各雑誌も「格闘ゲーム」ネタの嵐となり、世はまさに格ゲーブーム。 格ゲーがどんどん進化していく中、ビーバーも少しは格ゲーをたしなもうと、「餓狼伝説3」や「KOF」シリーズに挑んだりしました。 しかし、いつも1人目でぼこぼこにされてしまい、「KOF」にいたっては、コンピュータ1人に対してプレイヤー3人全滅してしまう始末でした。 結局、格闘ゲームはすぐ負ける、何が面白いのか分からない、「人」前でやるのが恥ずかしい、金の無駄云々ということですっかり格ゲー嫌いになってしまい、他のジャンルのゲームばかり遊ぶ日々が続きました。 また格ゲーができないという変なコンプレックスを持ち、人が格ゲーをやっているのを見ると、感心するとともに、少し暗い気分にもなるのでした。

目次に戻る


出逢い

(1997/1/13)

1996年も暮れのある日、行きつけのゲーセンに行くと「わくわく7」という新しい格闘ゲームが入っていました。 以前「マイコンBASICマガジン」(電波新聞社刊)に「コミカルなキャラがウリの格闘ゲーム」というコメントとともに画面写真が載っていましたが、あの写真だけではファンタジー風の剣士と女の子のお化け(?)が闘っているようにしか見えず(今に思えば「スラッシュ」と「ティセ」であった)、「どこがコミカルなんや?これも他の格ゲーと一緒で一人目から撲殺□ードですぐあわるやろ(泣)」とか思っていました。

一体どんなキャラが出てくるんだと、人がやっているところを見ておりましたら、出るわ出るわ、 某アニメに出てきそうな動物+小学生やら、はちまきした白い棒みたいなやつやら、「メタスラ」(違う)やら、コピー通り「超個性的なキャラ」がずらりでした。 キャラやセリフ、演出、背景とかを見てると、ちょい未来(多分)のお話なのに、何故か懐かしい気分になってくるのでした。
難易度の方はよく分かりませんでしたが、最後の敵はかなり難しい様子。 それでも誰かが全クリして、アリーナのエンディングを見てしまいました。

ビーバーは日ごろ、「ゲームはゲームでなきゃゲームじゃない」と勝手に思っていましたが、この「わくわく7」はキャラとゲームから伝わってくる雰囲気だけで、モーレツにやってみたくなりました。 デザインって重要ですね。 「下手でもいいからやってやるぜ!」と椅子に座りました。 気分は「みにくいあひるの子」のラストシーンでした。

目次に戻る


お選択

(1997/4/22:操作方法訂正)

まずはインストラクションカードを見る。

※「わくわく7」はサイドビューの対戦格闘ゲーム。 1人対1人で闘い、コンピュータまたは別の人が操作する相手の体力をすべて削ると1勝。 2勝すると次の相手へと進む。 同じ相手に2敗するとゲームオーバー。

基本操作はレバーで移動、防御、しゃがみ、ジャンプ。 左(右)に2回すばやく入れるとダッシュ。 このとき、前に入れ続けるとその間ダッシュを続ける。
ABCD がそれぞれ弱パンチ、強パンチ、弱キック、強キック。 基本的に弱攻撃は威力は弱いが速度が速い、強攻撃は威力は大きいが速度は遅い。 パンチ系ボタン(A または B)とキック系ボタン(C または D)を同時に押すと中段攻撃(下段防御では防げない攻撃)ができる。

特殊操作としては、通常投げ、わくわく投げ(受け身不可)、受け身、追い討ち、各種起き上がり操作などがある。
もちろん、他の格ゲーの例にもれず、各キャラクタ毎に異なる必殺技も用意されている。
これらのレバー、ボタン操作はインストラクションカードや、ゲーム開始時の説明を参照。

わくわくゲージがたまっていると、スーパーモード発動(攻撃力、守備力が上がったりする。必殺技でなくても、相手が防御している上から体力を削ることができる)、必殺技の強化、ドキドキアタック、そして、防御不可能のハラハラアタックといった4種類の技を出すことができる。 これらの技を出すと、その分わくわくゲージは減ってしまう。

人はヴァンパイアハンターというが、ビーバーはやったことがないのでよく分からない。
コインを入れてスタートボタンを押すと、ライとアリーナが操作方法を教えてくれる。
続いてキャラクタ選択画面。 ご丁寧に各キャラの必殺技とドキドキアタックの出し方を一緒に表示してくれます。 しかも技名はひらがななので、インストで漢字が読めなくても安心です。「ごうらいテンペスト」とか。 なかには「レバーぐるるん+...」(まるるん)という理解に苦しむ操作もありましたが。

で、ビーバーはライを選択。 別に深い理由はなく、単に始めからカーソルが合っていて、なおかつ主人公格ということでバランス型のキャラで、初心者にも少しは使いやすいだろうと勝手に思っただけでありました。

目次に戻る


初プレイ

(1997/1/17)

最初の相手はスラッシュだった。 例の「ファンタジー風の剣士」である。 剣を使って攻撃してくる。
「ああ、しょっぱなから強そうな奴が出たなぁ、今回もぼこぼこでサイナラかなぁ、ふぅ」
ままよ、といろいろボタンを押してみる。 足ばらい(しゃがんで強キック)を出すとおもしろいくらいよく当たって転んでくれた。 向こうも攻撃してくるが、あまり積極的に飛び込んできたり、強力な技を出したりはしない。

これ幸いと必殺技を試してみる。
ライの必殺技は3種類。

とりあえず「イナズマキャノン」を試みた。 レバーを下から右へ、外周をひきずるように4分の1回転させてから B ボタンを押した。 ライからスラッシュめがけて、イナズマが地をはっていく。 ヒットしたスラッシュはびりびりと青白く光った。 イナズマキャノンは成功のようだ。
続いて「イナズマクラッシュ」。 今度は左へ4分の1回転だな。 どんな技かと思ったら、ライがスラッシュめがけて突っ込んでいった。 ヒットすると、スラッシュは青白く光りながら派手にぶっ飛んだ。
もうひとつの「イナズマアッパー」も試みたが、これはどうにも出せなかった。 いわゆる「昇竜拳コマンド」というやつだ。 「波動拳コマンド」(「イナズマキャノン」みたいなの)やその類似品は、昔友人の練習に付き合わされたときにちょっと練習して、割と簡単に出せたみたいなんだけど、「昇竜拳コマンド」は当時から出せなかったなぁ。

などと考えていてもスラッシュは襲ってくるので、適当に攻撃したりガードしたりしながら様子をうかがった。 「イナズマクラッシュ」が見ていて派手で、威力も大きそうだったので、練習も兼ねて出しまくった。 「先の面ではこうもいかんやろなぁ」と思いつつも、スラッシュの体力をどんどん減らせるので気持ちが良かった。 こちらがピンチになったとき、「イナズマクラッシュ」を3回ほど連続で仕掛けたら逆転勝利することができた。 やったぁ!
かくして、1人目は2対0で勝利!

こうして勝ったり負けたりしながら、3人目を倒すことができた。 3人目を倒すと、例の「はちまきをした白い棒みたいな奴」が出てきた。 「ボーナス君」というらしい。 もしかして「棒ナス君?」
先に誰かがこいつと闘って負けたので、こりゃ負けるかなと思いつつスタート。
ボーナス君は間断なく技を繰り出してくる。 先にボーナス君に負けた人のプレイを思い出し、ガードを長めに行うことにした。 ボーナス君の技がヒットしている間は、途中でガードをやめてはいけないようだ。
こうして、すきを見つけては足払いを繰り出し、こちらも傷つきながらもどうにか勝利。 ビーバーってば、格ゲーほとんどやってないのに、勝ってしまっていいのだろうか。

結局、この日は4人目(ボーナス君含まず)まで行けました。 4人目になるとさすがに強いなぁ。
でも、ビーバーは格闘ゲームで4人目まで行けたことがとてもうれしかったのでした。

※でも、同じ日にもう一度やったら2人目であわってしまった。 腕が安定してないのね(;_;)

目次に戻る


AKU AKU EVEN

(1997/1/20)

それからもゲーセンに行くたびに「わくわく7」をやるようになりました。 キャラクターや舞台設定の魅力もさる事ながら、ゲームの方も、今までやってきた格闘ゲームに比べてちょうどいい感じで、ビーバーも、より素直に、はまっていったのでした。 ええ、攻略本買ってでもうまくなってやるぞと思っているくらいに。 そういえば、新声社からムックが出るみたいなので、これは買うしか! あと「オールアバウトわくわく7」も出るといいな

ビーバーは基本的に格闘よりはシューティングが好きなんだけど、最近のシューティングは難し過ぎると感じるものばかりで(「ガレッガ」の難しさはビーバーとしてはよしとしいる)、そういう意味でも、この時期に自分のゲームの好みと一致したのが格闘ものだったというのも面白いなと感じております。

インターネットでも積極的に「わくわく」関連の情報収集に乗り出しました。
とあるゲーム関係の伝言板にて、ビーバーは格ゲーはほとんどやったことがないが、キャラの魅力にひかれて「わくわく7」を始めたことを書いたところ、ある方から、格ゲー上達のコツはひとつのキャラを徹底的に使うこと(←ここ、チェック?)との書き込みがありました。 ひとつのキャラについて、技を出すタイミングや硬直時間(技を出した後、動かなくなる時間。一般に威力の大きな技ほど硬直時間が長い)を徹底的に覚えようとのことで、またそうすることにより、他のキャラへの乗り換えもスムーズにいくとの仰せでした。
かくして、ビーバーとライの2人3脚が始まったのでした。
「アリーナ」の方が初心者向けという声もありましたが、イナズマクラッシュの快感が忘れられないビーバーとしては、あえてライでいくことにしたのでした。

あるとき、キャラクタ選択画面でライを選ぶと、緑色のライが出てきてびっくりしました。「そういえば他の格闘ゲームでもキャラの色を変えるのがあったなぁ。 さてはいつもと違うボタンを押したな。 でも緑色のライは何か、「すんごく」オヤジ臭いので、今度から気を付けようっと。」

新聞を読んでいたら、「間違いだらけのクルマ選び」(徳大寺有恒著、草思社刊)の97年度版の広告が出ていたので、本屋さんに行ったところ、まだ入っていない様子(このページを書いている地点では既に手に入れています)。
何気にゲーメスト(新声社刊)の表紙を見ていると、「特別付録:わくわく7 B2 ポスター」の文字が! ゲーメストはあまり読まないビーバーでしたが、このときばかりはほとんど衝動買いしてしまったのでありました。
ポスターは早速部屋に貼りました。 研究室に貼ろうという考えも浮かんだけど、さすがに恥ずかしいのでやめました。(^^;) かわりにWRXのポスターを貼っておきました。 頑張れスバル!
この(「わくわく7」の)ポスターは、ゲーメストの付録用にわざわざ描き下ろしたものだそうで、ゲーム中に出てくるキャラ達の日常生活がテーマになっています。よかよか。 しかしスラッシュの日常生活って......(彼には意外な設定が施されています)。
ライくんが何者かに顔面パンチを食らっている絵がありましたが、別の絵に隠れてよく分かりません。 一体、何が起こったのでしょう?(笑)

ところでこのポスターの上部には、ローマ字で
「WAKU WAKU SEVEN」
と書かれているんだけど、他の文字が白塗りなのに対して、WとSは暗めの色で輪郭を描き、中身はバックカラー(黒)と同じなので、部屋が暗いとWとSの文字が見えなくなり、
「 AKU AKU EVEN」→「アクアクイーブン」
と読めてしまいます......(^^;)

目次に戻る


Vol.2 へ