ファミコンショップの前に佇む一人の青年がいた。
自ら地獄に行くことになるかもしれないとは思いながらも、「彼」に対する想いが青年を店に運ばせていた。
青年はしばらく目を閉じてうつむいていたが、やがて意を決するように目を開き、ショップに飛び込んでいった -
なんちゃって とても息の長い流行語(^^;)。 はい、ビーバー、「デス様」こと「デスクリムゾン」買ってしまいました。
昨年(1997年)、ゲーム関係のホームページをドライブしていたところ、やたら目についたゲームタイトルの一つに、この「デスクリムゾン」がありました。
実はビーバーは、デスクリムゾンはそのタイトルから、「クリムゾン」という、パソコンで出ていた RPG のシリーズの続編か外伝かと思っていたのですが、どうも様子が変です。
それらホームページの大半では、「デス様」は物凄いクソゲー(しかもガンシューティング)として取り上げられており、「飛ばせないメーカーロゴ」、「いい加減なマニュアル」、「笑えるオープニング」、「汚い画面」、「神経を逆なでする音楽」、「むちゃくちゃなゲームバランス」など、そのクソゲーぶりを訴えていました。
改めてサタマガを見たところ、どうも RPG の「クリムゾン」(実はやったことがない(^^;))とは全然関係なさそうです。
また、そうした中で、「なんだこの○○は!?」とか、「せっかくだから」などといった言葉が流行るようになりました。
それにしても、これだけ熱く語られるクソゲーって一体…。
「笑えるオープニング」って何や!?
難しいって、どのくらい難しいんやろ?
いろんな意味で怖いけど…できることならやってみたい…。
あれだけあちこちで細かくいろいろ書かれると、かえってやってみたくなるのが人情(?)というもので、「せっかくだから」買ってしまいました。
ある人は90円くらいなら買ってもいいかなと言ってましたが、自分が買ったのは中古約2000円でした(定価は5000円くらい)。
それでも、お店ではデス様を手に取ったり戻したりして、デス様の前で何往復かしてしまいました。
なにしろ、あれだけホームページでいろいろ酷く言われていたものですから。
そんなものを本当に買ってもいいのか、後悔しないのか、漱石さんをどぶに捨てるつもりか、悪を助長することになりはしないか…様々な思いが胸を押し戻しました。
さらにそれをレジに持っていく時にも、どれだけ勇気が要ったことか(^_^;)。 やはり越前同様、平均以上の勇気が必要か。 ある意味、ファミコン版アテナ(SNK)(そう、あの KOF シリーズのアテナですよ。ビキニ姿がまぶしいの(^_^;))をレジに持っていくより恥ずかしかったかも。 買ってませんけど(アテナ)。
で、世間的(?)な評価はというと…サタマガの読者レースや、他のホームページを見てもらっての通りなわけで…(^_^;)。
しばらくすると、話題のメーカーロゴが出てきました。 よく、バックのデスマスクが怖いといわれていますが、まぁ普通じゃないの? というのが個人的な感想。 そのデスマスクの上に、何だか不思議な(個人的には変とは思わない)音楽に合わせて、「ECOLE」の文字が並んでいきます。 ちょっとかっこいいかも。
タイトル画面。 Stage 1 のボス、「フライリハード」が手を振っているのですが、何だか右手の動きが変です。 軸がずれているというか。 ちょっと間抜けっぽいですね。
しばらく待つと、巷ではこのゲームの本体とさえ言われている、話題のオープニングが始まります。 果たしてどれほど「凄い」オープニングなのやら? ドキドキ…
なにやら、ブリキのおもちゃのような怪物が出てきて、叫び声をあげます。
続いて字幕。
(前略)何だか、パソコンの発声ソフトにしゃべらせたような、機械的なナレーション。 棒読みではないんだけど、一般的な発音リズムとは違いますね。 でも、何度も聞いてるうちに、これがまた癖になったりして(^_^;)。
「それは、10年前のことであった」
越前のプロフィールなどが出た後、突然、森(?)の中を駆け巡るシーンになりました。 銃弾やヘリの音が聞こえ、緊張が走りました。 マニュアルのストーリー(マニュアルの文章もかなりイカレ…すいません、イカしています。 伝えたいことはなんとなく分かるんだけど…)から察するに、どうやら戦場のようです。
さてさて遂に、その筋では有名な、あのセリフが聞こえてきました。
※ 越:越前 ダ:ダニーかグレッグ(どっちかは不明(^_^;))…? これが話題のセリフ? 結構普通じゃないの?越「ダニー、グレッグ、生きてるか!?」
ダ「ああ、なんとかな」
越「上から来るぞ、気を付けろ!」
ダ「こっちだ、越前」
越「何だこの階段は!?」
ダ「とにかく入ってみようぜ」
シーン変わって遺跡の中(このシーンの切り替わり方はちょっと渋いかも)。
あらかじめサターンのポリゴンで描いたものを、シネパックに取り込んだと思しき画面。
ちょっともの悲しく、はるか昔から守られてきた何かとの出逢いを感じるような、運命や使命を告げるような音楽(何書いてんだか → 自分(^_^;))。
目の前には、上に赤い水晶(?)がついた扉。
その扉が少しアップになり、越前のこれまた有名なセリフ。
「せっかくだから、俺はこの赤の扉を選ぶぜ!」扉を開けると、眩い光とともに、一丁の銃が現れました。 それはまるで、捜し求めていた主人を見つけたかのように、ゆっくりと浮上していきました…。
音楽が変わり、最後にメッセージが出てきました。
こうして、越前はクリムゾンを手に入れた…以上。
しかし、いまデスビスノスの放つモンスターが、越前に襲い掛かる
このオープニング、実はビーバーは、初めて見たときは、そんなに悪くはないんじゃないの? と思いました。
しかし、それから3回4回と繰り返し見ていくうちに、何故か次第に笑うようになってしまいました(^^;)。
特に越前の、「上から来るぞ…」と「何だこの階段は!?」というセリフを聞く度に、ニヤニヤするようになってしまいました。
やはりあの、少年のような甲高い越前ボイスによるところが大きいようで。
プレイヤーをじわじわと笑いへと誘う…デス様恐るべし!
ビーバー他何人かにとっては、このような「遅効性オープニング」でしたが、中には初めて見て半日笑い転げて筋肉痛になったといった「即効性」な方々もおられるようです。 いずれにせよ、笑えることに変わりはないのですけどね(^^;)。
でも、それらを除けば、オープニング全体としては、ムービーや音楽、効果音など、ビーバーとしてはまあまあかなとは思っています。 戦場を逃げ回っている雰囲気は出ていると思います。 また、偶然か狙ってそうしたかは分かりませんが、序盤、戦場の画面に切り替わる時に、それに合わせて音楽に緊張(?)が乗り始めるのがいいですね。
このゲームはバーチャガンに対応しているのですが、「あれほどまでに悪い噂立ちのぼる」デス様のために、わざわざバーチャガンを買う度胸と金はありませんでした。
また、一般にこのゲームはパッドだと激ムズと言われているのですが、パッドで全クリした人もいるとのことで、ここはひとつビーバーもパッドで挑戦することにした次第です。
当方、2次元シューティングでは、バトルガレッガでノーコンティニューで6面ボスまで(ゴールデンバット使用)の腕前なのですが、はたしてデスビスノス達の猛攻にどこまで耐えられるのか…。
何やら正方形の物体が回っています。
方向ボタンに連動して動くところを見ると、どうやらカーソルのようです。
「これを敵に合わせてボタンを押せばいいんだな、よーし! …あ、あら、なかなか合わねぇ! 」
このカーソル、移動がとても速く(バトルガレッガのミヤモト並か、ライデンファイターズのジャッジ並か、ファンタジーゾーンのロケットエンジン並か、体感的にはもっと速いかも)、敵に合わせるのがかなり難しいです。
発射とリロードは、パッドの場合は、リロードをボタンを押すことによって出来るので、A ボタン(発射)と X ボタン(リロード)を同時に押すようにしていれば、弾切れに悩まされることはありません(^_^;)。
このゲームは、ある意味連射命で、空中に敵が現れたら、カーソルをほとんど無茶苦茶に動かしながら、A + X ボタンを必死で連打して対処します。 というか、ビーバーはあんなの冷静に狙って対処できません(^_^;)。 幸いクリムゾン(銃)の連射性能は非常に高く、かなりの確率で撃ち落とすことができます。 それでも負けることもあるので、やっぱり運が絡み過ぎるかなぁ(^_^;)。
ちなみに、越前(プレイヤー)がダメージを受けた時に発するボイス(曰く、「少年のようなキンキン声」)は、クリムゾナーの間では大変有名なものとなっております。
ビーバーも、このサイト全体で、何気なく使っていたりします(^_^;;)。
「くっそぉ!」「この野郎!!」「やりやがったな!」「あぁ……!」
まぁ、無敵時間がほとんど、あるいは全くないゲームは過去にもありました。
「イース」とか「ルーンワース」とか「レイドック2」とか「風の伝説ザナドゥ」とか。
無敵が無いことが必ずしも悪とは言い切れないけれども(だって、対戦格闘なんか、無敵時間の長短混在がゲーム性を引き立ててると思うし)、ここで挙げたゲーム達には、ダメージ後の無敵があった方がよかったなと思ったりして。
でもって、デス様の場合は、敵の攻撃がもう少しソフトなら、意外と無敵無し(現状維持)でもいいかもしれないとか思ったりして(本当か)??
また、シーン2以降に登場するムササビも、撃つと「おーのー。」と人間の言葉をしゃべってくれます(越前(プレイヤー)がしゃべっているという説もあり)。
もちろん、ダメージを受けるのはプレイヤー。
なぜにムササビ!?
ある場所では、ムササビがわざわざ敵を囲むように飛んでいます。
もちろん、ムササビの間を縫うようにして、うまく敵だけを撃たなければなりません…。
…ビーバーは(他のデスクリ関係のページを巡っていて)前知識があったので、問題は(あまり)ありませんでしたが、初めての人は、マニュアルでは佐藤(仮)やムササビについては一切触れられていないので、はじめのうちは面食らうかも知れません。
でも、ある分野においては常識的な事柄があって、それが常識的すぎてかえって、初心者に十分な説明がなされないケースはあります。 例えば、サターンのある対戦格闘ゲームのマニュアルには、何の説明もなく「キャンセル云々」という言葉が出てきます。 対戦格闘ゲームの分野では当たり前のように使われるこの言葉、実はビーバーは1年くらい前まで、何のことかさっぱり分かりませんでした(;_;)。
※キャンセルの意味は、Sin's homepage の格ゲー用語辞典(カ行)あたりを見れば、よく分かるのではないでしょうか。
「白い服を着た人を撃ってはいけない」というのも、ガンシューティングの分野では案外当たり前なことで、マニュアルに書くことなど頭になかったのかもしれませんね…ムササビは当たり前じゃないけど。
しかし、続くシーン2、シーン3は同日、初挑戦でクリア。 バランス調整の甘さを感じました…シーン2で、ある物体(ECOLE と書かれている)を壊すとクレジットがたくさん手に入る(コンティニュー回数が増える)、という裏技を使いましたが(^_^;)。
画面奥から、仮面ライダーの怪人みたいなポリゴンオブジェクトが向かってきます(このページを書いている途中で、石ノ森章太郎先生が亡くなったというニュースを聞きました。 チックンタックンなど、個人的に思い入れのある漫画の作者である、石ノ森先生のご冥福をお祈りします)。 どうやらこいつがフライリハードのようです。 マニュアルのイラストとギャップが大きいような。 あるデスクリ関係のページで、「ムササビ = ベニア板」説が唱えられていましたが、フライリハードのポリゴンはさしずめ、折り紙というところでしょうか。
こいつは銃で撃つと後退していきます。
「よーし、近づかせてなるものか!」
周りの雑魚共々、必死に撃ち払っていきました。
やがて、画面上のメーターがボスの体力を表わしているらしいことに気が付きました(これもマニュアルには載っていません)。 案の定、メーターが空になると同時にステージクリア。
グラフィックも、「全編流れる美しい…」(ケース裏より)というにはちょっとねぇ。
建物より人の方が大きく見えることもあるし(^_^;;)。
その他のグラフィックも、特にフライリハードとか、シーン4の原住民とかかなりひどいですね、出来の悪い折り紙みたいで。
ぺきぺき…。
マニュアルやオープニングで、まぁいろいろな(ストーリー上の)謎が出てくるわけですけど、これらの謎はゲーム中では結局明かされないそうです。 マニュアル(オープニング)に出てきた、宝石も古文書もダニーもグレッグもアッシムも、ゲーム中では一切触れられないそうです。 何のためにマニュアルやオープニングにこれらの物(者)を出したのでしょうか。 まぁ、裏でなんらかの設定があるのでしょうが(と信じたいです(^_^;))。 ベーマガあたりで設定資料集とか特集してくれると嬉しいんですけど(^_^;;)(無理過ぎる願いか)。