リリース禁止条例について



リリース禁止条例が可決されました。
滋賀県議会の内容と採決の結果は、新聞やテレビで報道も有り、ご存知の事と思います。
しかし、解っていた事とは言え、残念です。
議会前からイベントを企画したり、議会に入ってからも県議の方々と連絡を取ったり、
日本釣振興会本部、滋賀支部、バス釣り人協議会、フィッシングボート組合の方々とは、
毎日ものすごい量の情報交換や相談を電話やメールでしてきました。
日々変化する動きをお伝えするには時間が無く申し訳有りませんでした。
ここで改めて、ご報告させて頂きます。
今回の条例についての動きは、日釣振の動きが遅く、また的外れであったこと、
今でも日釣振本部は認識に間違いが有る事を思うと、始めからキチンと戦略をたてて
まとまって行動すれば阻止できたであろう流れもあったのですから本当に残念です。
日釣振の役員さんが民主県連に行かれたときのことを、お聞きしても、
釣り人側の窓口となる団体がこのままでは変えられる流れも変わらないと感じ、
日釣振本部にも今までの動き方と考え方を改め、どう話しを持っていったら良いか、
私なりの考えを伝えて提案したが、やはり最後まで噛み合っていなかったようです。
しかし、今後のことも含めて、また相談してみたいと思っています。

今回の事を4方向から見てみると、色々と感じる事が有ります。
一つは行政側。 二つ目は漁業関係者。 三つ目は県民側。四っ目は、私達、釣り人側です。
まず行政側は、ブルーギル県内持ちこみと放置の責任を問われることや、
護岸工事や環境問題による魚の減少の責任転嫁のためにも、
ブラックバスやバス釣りに目を向けていった方が都合が良かったし、
実際に減り続ける在来種と、増え続ける外来魚に対する処置が、効果的で無い事でも、
まず、実行する事が急務であったのですから、何らかの実行は避けられなかったのです。
まず実行。それから方法や設備を考える。そんな状況でした。
そんな、行政を後押ししているのが漁協側で、本当に魚が取れないのも事実です。
釣り人に迷惑しているのも事実です。申し訳無く思っています。
行政に強く、守られている第一次産業を相手に喧嘩を吹っかけても、
釣り人側が勝てるはずなど無かったのです。
その上、県民の殆どは琵琶湖の外来魚にはNOです。
一方的な報道や操作されたかのような情報によって、間違った認識を持っているのです。
しかし、よく理解したとしても、外来魚はYESかNOかと聞けば、殆どNOです。
そんな中で、バス釣りをどうやって残せば良いのか?
私達は、一生懸命考えました。 多くの方に理解も求めました。
しかし、釣り人側は、最後までまとまりませんでした。 
意見も一方的で自分勝手。特に県外の方からの意見に、それを多く感じます。 
他の3方向からの見方ができていないのだと感じています。
始めは県内の関係者の意見も極端に違いました。
しかし、最終的には近い方向に意見がまとまって来ていた様に思います。
それは何故か、そこに住む者としての思いの差か、より多くの意見を耳にするからか、
どちらにしても、近いところの方が現実的な事が見えるのだと思います。
行政・漁協の外来魚駆除は受け入れ、リリース禁止の方向性も受け入れはするが、
条例化はせずに、効果的で一般的には釣り人に影響の少ない方法を取る。
その歩み寄りが、長くバス釣りを続けられる事に繋がっていくと思っていました。
しかし、意見がまとまらなければ、力にはならない。
結局、条例は可決されました。

私は、リリース禁止にしなくても回収システムと設備を整備すれば、
回収して減らす事は可能になると考えています。
たとえば、回収場所を設定して1kに対して幾らかで買い取るとか、空缶回収機のよ
うに発券したりポイントスタンプにして集めれば図書券が貰えるなどすれば、
(様々な問題も有るが)楽しみながら回収でき、県民にも還元できると思います。
膨大な予算が雇用対策や外来魚駆除、漁業補償と名前を変えながら漁師に支払わ
れる現状よりも、もっと一般的で県民の外来魚意識も高まります。
規制するよりも効果的で有効な手段を考える方が賢明で将来性が有ると思っています。
なお且つ、バス釣り人協議会の提案した大会での再放流禁止を取り入れれば、
リリース禁止を条例化しなくても、より効果的に減らす方向性が打ち出せるし、
一般的な釣り人には影響が少なく、協力できると思います。
リリース禁止しなくても効果的な方法の検討。仮にリリース禁止にするなら、
システムと設備を準備する期間は猶予期間として設ける配慮が必要だと言っています。

3年後に見直し・・・と有りますが、これは各方面への印象を和らげる為の方法で、
3年後には良い方向に見直されると勝手に勘違いしている釣り人も居るようですが、
現状を考えると、きっとマイナスの見直しになるでしょう、との事です。
つまり、今回はそこまでは決めませんが3年後に実施すると言う事なのでしょうか。
これからの釣り人の状況を見て、罰則を付けるのか、ワーム禁止にするのか、
最悪の釣り禁止になるのか・・・。それは、釣り人次第なのですが・・・。
結局、釣り人のマナーの悪さが今回のリリース禁止を後押ししてしまったことを反省して、
それを、業界全体として、団体もショップもメディアもプロも、
一般の釣り人に対して浸透させていかなくてはならないと思っています。
マナーの徹底をしていく事が将来への道だと思っています。
また、相談して「琵琶湖バスフィッシングのマナー」項目を作って、
ショップや貸ボート店、メディアなどで明記して、
一般の釣り人にも、認識と方向性をハッキリさせた方が良いと考えています。
起訴の件につきましては、条例が決まってしまった今となっては、
自分の家に土足で、もっともらしい事を言いながら踏み込まれている気がしています。
確かに琵琶湖は県民だけのものではない。リリース禁止条例も琵琶湖だけでは終わらない。
でも、それなら、もっと今までに出きる事が有ったはずです。
悪あがきか逆ギレのようにも感じる起訴が生むマイナス影響は計りしれません。
行政も漁協も県民も、良い印象は受けません。
ましてや、マナーが良くならなければ、もう3年後は無いでしょう。
もし一審で負ければ控訴しても、国内全体のリリース禁止の流れが急速に進むでしょうし、
イメージダウンもダメージも致命的で、もう何を言われても、何をされても反撃できない。
琵琶湖に住む私達にとっては、立ち直れない結果になりそうです。
そんな、グチャグチャにされそうな気がしています。

私に出きる事は、これからも頑張ってさせていただきます。
これからも、よろしくお願いいたします。

それから、外来魚の持ちこみと処理の事実も、釣り人が誤解を受けたままでは無く、
広く県民には伝えていくべきだとも思っています。
ブルーギルだけでなく滋賀県も、川にはアメリカザリガニ、野原にはセイタカアワダチソウ。
県外では台湾猿に噛み付き亀・・・。行政が持ちこんだものや対応が遅れたもの・・・。
また、地元の県民でさえ砂浜で取ったシジミを食べる人がどれくらい居るのでしょうか? 
鯉やフナも汚いと言って食べない人のほうが多いのが、今の琵琶湖と県民の関係です。
その事のほうが大きく根本的な問題なのかもしれません。
環境を改善し、県民が自分で魚を取って食べられる琵琶湖にしなくては、
生命力と順応性の強い外来種に押されてしまうのは当然の結果だと思っています。
だからと言って、在来種が減っていって良いというものではなく、
それを守るのも、私達の責任なのだと思っています。
環境とレジャーの共存は、とても難しい事で、
すごく努力のいる事だと感じています。

これからも、どうか宜しくお願い申し上げます。

(2002.10)

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琵琶湖レジャー利用の適正化ポータルサイトhttp://www.pref.shiga.jp/d/leisure/

滋賀県自然保護課http://www.pref.shiga.jp/d/shizenhogo/index.html

滋賀県琵琶湖レジャー利用適正化審議会http://www.pref.shiga.jp/shingikai/leisure/index.htm

琵琶湖のレジャー利用を考えるhttp://www.pref.shiga.jp/d/leisure/event/gaiyo01.htm

ブラックバス問題資料室.http://www.nifty.ne.jp/forum/ffish/bass/
ブラックバス年表http://www.ne.jp/asahi/iwana-club/smoc/bass-sub07.html
ゼゼラノート・琵琶湖リリース禁止条例情報.http://zezera.tripod.co.jp/

滋賀県漁業調整規則.http://www.pref.shiga.jp/jourei/reisys/honbun/k0010584001.html
琵琶湖の漁業http://www.biwa.ne.jp/~gyoren/
第3回世界水フォーラムhttp://www.pref.shiga.jp/wwf3/02_news_sub.html
滋賀県ホームページhttp://www.pref.shiga.jp/


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