私達は(社)彦根青年会議所BASS同好会が中心となって彦根・米原のショップや有志で釣
場の維持の為に、行政・漁協・警察・住民自治会などの仲立ちをしたり、釣人のマナー向上の 啓蒙・釣場の清掃活動をしている「マナーUPびわこバスフィッシング推進会」といいます。
近年、釣場でのトラブルが各地で起こり、外来魚の害魚問題と重なって釣場がどんどんと減
ってきています。琵琶湖でも規制実施への動きが本格化し、ここ1〜2年で大きく状勢が変わ ることになりそうです。
私達は身近な釣場を守り次世代へ残していくために、数年前から活動を始めました。彦根・
米原の釣場は民家が近く、迷惑駐車や夜間騒音、盗難やゴミ問題など、釣禁止が言われてい る場所が多くあります。そこでトラブルを起している多くは県外(特に中部・東海)から来る人で、 メディアやショップからの情報で集まって来ているので、専門誌・紙やバスプロにも呼びかけ、 ご理解頂いて釣場の情報を掲載いただかないようにしていただいております。おかげさまで、 随分とマナーも良くなってきていると感じています。 毎年、バスプロの釣りセミナーを開催し環 境に優しい釣りの提案もしてきました。
しかし数年前から危機感を持って呼びかけてきたにもかかわらず、業界全体としては規制実
施を目の前にして、やっと近年に焦って動き出している有様です。 また、多くのシンポジウム や公聴会でもバス釣り業界は自分勝手な事ばかりを言って行政・漁協とも平行線ばかりです。 なぜ規制が言われるようになったのか、非常識な行為を平気でしている業界が永く許される ハズも無く、原因を無視して経済効果ばかり叫んでも、逆に使われている費用の大きさも解っ ていない御粗末さを感じます。 まず、規制されなくても良いように自浄していかなくては、バス 釣りが一般的に社会で認められる訳がないのです。 また、バスのどの害魚問題とリリース禁 止などの釣りの問題とを分けて考えるべきです。
行政も生態系問題やバス釣りのマナーなど外来魚だけを悪者にせず、ブルーギルを滋賀県
に持ち込んだのは、紛れもなく行政であり、その後にも殖え続けるギルを見て見ぬ振りをして、 バスの出現と共に言われだした外来魚問題まで放っておいた事を認めて反省して頂きたいと 思っています。
彦根水産試験所の移転後にギルを垂れ流しにした事実も認めるべきだと思うし、流出したギ
ルの中にバスの稚魚や卵が有った可能性も否定できないと感じています。なぜなら琵琶湖で 初めてバスが見つかったのが彦根沖であり、釣り場の状況を見ても湖東で放流する可能性と 居着く可能性共に低いと考えるからです。
先人達が生活の中に取り入れたいた「釣り」を愛するならば、釣場を残すために、自分たち
に出来る事を、今やらなければ、もう手遅れになりつつあるのが現状です。
近所の子供たちが、遠方からくるマナーの悪い一部の大人の為に釣場を失い、遠くまで行か
なくてはならなくなるような事のないように、大人達が意識して環境を改善しなければ、釣場を 残せない時代になってしまったと感じています。
私達が子供の頃から楽しんだ魚釣りを、琵琶湖の自然との遊びを私達の時代で終わらせた
くない。自然も遊びも次世代へ残していく義務が私達にはあると考えています。以前のように無 意識で相反する両方を残せるような状況ではなくなってきました。よく考え、力を合わせて行動 しなければ、伝えていくことができない時代になってきたのではないでしょうか。
私達の願いは、釣り場を守りたい。次世代へ残していきたい。ただ、それだけなのですが、と
ても難しいことなのです。
(2002.6月)
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