探索11日目

砂地で会うのは、大きなありんこばっかり。 子供のころ、家の近くで小さなありんこがすっごい行列を作っていたのを思い出した。 ひょっとしてわたしたち、この大きなありんこの行列にぶつかっちゃったのかな。 スケールは全然違うけど、一面の砂にこんなありんこの行列だとまるで子供が遊ぶ砂場みたい……。 わたしは子供の頃、あんまり友達がいなかった。 身体も強くないし、頭も良くないし、なによりこの目の色を気味悪がられた。 けだものを見るような目で見られた時のことは、今でも覚えてる。 たくさん友達を作れる姉さんや兄さんのことが、ずっと羨ましかった。 だから、こんな身近に八人も……いや、きっとたぶんもっともっと仲間がいる今は毎日が夢みたい。 この人たちと一緒なら、わたしにも勇気がわいてくる。 砂地は暑いし、ありんこのアゴは痛いけど…… 負けない。 ---------- 【覚え書き・その6】ナミサさん 眼鏡のお兄さん。 人間でしかもわたしとあんまり年も違わないのに、頭が良くていろんな魔法も使えるすごい人。 冷静そうに見えるけど、激しい冒険を前にするとすごく目が輝くのもこの人。

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