うーん、お腹すいたなぁ……。 別に私の食糧の手持ちがないってわけではない。 幸いにも先日の蚯蚓(読み:ミミズ)との戦いの末に手に入れたおにくがある。 戦う前までは本当にどうしようかと思ったのだが、一応、最悪空腹だけは免れそうではあったのだが。 ただ、今日で遺跡外に戻る日に食べるのはどうなのだろうか? 聞けばこのおにくは食べる以外にも違う使い方もあるらしい。 とりあえずその話を聞いたこともあって、今日はあえて食べずにいるわけなのだが。 どうでもいいけど、このおにく。もし、焼いてコショウとか振って食べたら美味しいのかな? あ! いやいやいや。食べないと決めたのだ。確かにお腹は空いているけれど。 そう考えると、現地調達できたのはよかったのかどうかはわからなくなる。不思議だ。 目の前に甘くて美味しいケーキがあるのにお預けを受けているような気分だ。 うーむ。 ああ、そう考えると余計お腹が空いてきた。─頑張れ私、後少しで帰還できる。 遺跡外ではおにくより美味しい料理が食べられるはずだ。…たぶん。 おいしい林檎が食べたいなー…、アップルパイとかアップルジュースもいいなぁ…。 ああ、一応断っておくが、おにくを食べないのは決して私自身のダイエット目的ではない。 むしろ冒険者としては細い方だろうから無理にでも多く食べて筋力をつけた方がいいのだろう。 実家を勢いで出──もとい、調査する前の生活とあまりに一変しているせいもあるだろうか。 私自身、こういう生活はまだまだ不慣れな部分が多い。食糧配分も上手くできなかった。 ここまで無事に来れたことをパーティーを組んでいる仲間には本当に感謝したい。 さて、戦闘レポートは簡易的にしておこう。決して空腹の為の手抜きではないことは前持っていっておく。 今回は結果的に考えたらサモン・ダーククラウドを使ったのはよかったのだろうな。最初のうちに。 いきなりSPが全部なくなってしまうという難儀な魔法ではあるのだが。 仮につかわなかったらどうなっていたのだろう? カースとバインディングで何かできたのであろうか? 山岳地帯の滞在も勿論初めて、従ってモンスターも初見のモンスターだ。 えーと、大……ん? 何だこの難しい文字は。コオロギ? 大蟋蟀と書く。 外見はいいとして、強いという印象を持った。蚯蚓よりは上であろうな。 もし3匹で出てきたらこっちもかなりの痛手を負ったかもしれない。危険なモンスターだ。 幸い、負傷の戦闘離脱することはなかったもののどうだろうか。少し間違ったらと考えただけでも恐ろしい。 1回きりの戦いで次の日のことを考えなければ3匹でもいけるのかもしれないが。 では、恒例の同行するメンバー紹介をしよう。 今日はサフィさんという女性の方。年齢は私より若い感じがする。 一緒に練習試合もパーティー戦ったこともないのであまり詳しくは書けないのだが。 得意なことは装飾品の作成と戦うときは弓を持っている。そしてもう1つ特殊な能力がある。 出てきたモンスターを一緒に仲間にしているのか、お友達になっているのか それとも捕獲して使役しているのかは本人に聞いてみないとわからないのだが…。 魔法とは違ったそういう力がある。そして今のところもっさぁ〜と喋る歩行植物をよくみかける。 装飾品はこないだ眼鏡を無理を言って作ってもらった。ありがとう。 自分の身体に完璧にフィットする眼鏡を作るのは大変なので今後もお世話になると思います。またよろしく。 (*ナミサの日記〜8日目抜粋)

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