探索5日目

全身が軋む。筋肉痛と傷とがぶつかりあい、新しい痛みを生んでいる。 休んでも疲れが抜けきらないようだ。今まで味わったことの無いだるさ。 にも関わらず、TriadChainの皆さんはそういった素振りを一切みせない。僕だけ、なのだろうか。 ……いや。そんなはずがない。どこも激しい戦闘が続いている。 エニシダさん抜きで戦ったシャーク隊、砂地で敵4体を相手にひけをとらなかったイーグル隊。 パンサーのお二人にも、僕が不甲斐無いせいで負担をかけている。 でも皆さんは変わらず、身体を動かしている。苦しいはずなのに。 くじけそうな自分が恥ずかしい。 自分も人前では絶対に弱音を吐かないでいよう。僕は、漢だ。 さて、いつものように一日のことを書いておく。 今日は合流の日。余裕ある日程を組んだおかげで、朝からかなり休めた。 正直嬉しい。疲労が手足を鉛のように重くしていたからだ。 身体を横たえて一眠りし、食事を済ませて戦闘に備えた。 パンくずがかなり乾燥していて、喉が渇いてしょうがなかったのには困ったけれど。 砂地を移動するのだから、工夫を考える必要がある。 いざ、戦闘に入る。集中攻撃を浴びて危うく気を失いかけたけれど、なんとか勝つことができた。 各自鍛錬の成果か、戦闘自体も徐々に楽になってきているようだ。 砂の中から材料を確保した後、移動を始めた。日没までに到着する為にはぐずぐずできない。 新しい魔法陣が発見されていた床のエリアに踏み込むと、遠くに影を認めることができた。 2日ぶりの再会。期待に胸が熱くなった。たった2日なのに。 焦らずペースを守って歩くうちに、いよいよ影は大きくなる。 そして…パンサー隊は無事に各隊と合流した。TriadChain集結、だ。 皆さんはお元気だった。エニシダさんが少し落ち込んでいらしたようだが… 僕にエロスのことを聞いてこられたくらいだから、大丈夫だろう。 エロスといえば、どういうわけか反響が大きい。 アーヴィングさんは勝手に納得してしまうし、ナミサさんも痴漢だとか仰るし。 挙句にはカレンという初めての方からまで言伝を頂いた。全く、ひどい誤解だ。 …もう一度書こう。完全無欠の誤解だ。 ああ、筆圧が…。 とりあえず、フォウトさんには厳重に抗議しておこう。こういうことは初めが肝心だと聞いた。 エロスとエルフ…ハーフエロスなんて言われないよう用心しないと。 追記 アルクさんの紹介が中途半端になっていた。改めて。 シャーク隊の後衛を務めるアルクさんは、歩行雑草に命が宿った存在。 魔法の力って、偉大だ。彼女は立派な命だと思う。命をこめたのは、きっと凄い魔法使いなんだろう。 ただ…困ったことに、服を殆ど着ていらっしゃらない。 正直目のやり場に困る。特に、その、下の方は… たまたま見たりしたところをまたフォウトさんに見つかったりしたら。 エロどころか変態セクハラ痴漢扱いされかねない。 何とか、服を着てもらうわけにはいかないか。 今回スカーフを作らせてもらったので、次は服にしよう。 アルクさんには青か黒が似合うかな。デザインの型を考えておかなくては。 …明日は魔法陣で初めての戦闘。弱いという評判だけれど、油断無くいかないと。 遺跡の外に出たら、何を買おうかな。 ……お休み。

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