探索15日目

焔を越え、牙を越え、凍てつく鎖を穿つ。 獣使い―――エドの試練。 俺達が採った手段は指揮官から潰す……即ち、エドへの集中速攻。 遠距離攻撃手段に長けた部隊ならでは、か。 主を失えば飼い馴らされた獣などどうとでもなる。 丹念に準備を整えた結果、だろうか。 万全とは言えなかったが結果的には危なげのない勝利。 呆気ない、と言ってもいいぐらいだろう。 前に出たサフィが目一杯噛まれていたのが誤算なぐらいで。 ―――だが、奴は本気で闘ってはいなかった。 今回の奴の役目は試験官……そういうことなのだろう。 獣も、獣使いも結局仕留めきらずに逃亡を許してしまった。 次に出会うことがあれば、その時は……必ず。 ----------------------------------- エドとの闘いの前に預かっていた髪飾りをフォウトへと返却した。 何故、俺にあんな大事にしているものを預けたのだろうか。……考えてはみたが、わからない。 その辺は改めて本人に聞いておくとしよう。 しかし、返し方をどうも間違えたようだ。 ……いかんな。女性の扱いというのは、難しい。 まあ、怒らせてはいないから良しとしておこうか。 ……あいつも、あんな表情をするものなのだな。 ----------------------------------- アルクが白いヒーローの人から何かを貰ったと喜んでいた。 ……なんだろうな、アレは。 呪殺用の寄り代か何かだろうか。 とりあえずアレはタイツではなくスーツ、と。 こだわりのポイントらしい。 ―――この島は、混沌としている。

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