JR(旧国鉄)北陸本線の、滋賀と福井の県境の辺りは、昭和30年代までは、今とは少し違うところを走っていました。 今の線が開通した後、古い方の線は自動車道路に改造され、今日に至っております。 僕としては、鉄道跡が自動車道路になっているというだけでも興味津々なのに、ここは鉄道にとっては、勾配やトンネルが連続した難所。 これは是非ともドライブせねば。 このあたりは雪が激しく、あまり遅い時期には行けない。 ちょうど仕事も一山越えた休日。 せっかくだからと、出掛けてまいりました。 今回、鉄道跡を走るってことで、まさに「軽車で GO!」、ですね(笑)。
というわけで、入口と、その脇にあった石碑。
うむ。
いかにも鉄道跡って感じだ。
トンネル内は、クルマがすれ違えるほどの幅はないので、一方通行だ。
入口には信号があり、交互に流れるようになっている。
待ち時間も電光表示で、この後通ったトンネルたちと比べると、結構近代的な印象。
1km 以上に渡るトンネルの信号待ちゆえか、待ち時間はとても長い。
5分以上あるのではなかろうか。
待ってる間に、クルマから降りて写真撮り。
相当待ってから、固まって車が出てきた。
やはり、交通量は結構ある模様。
信号右の1つ目はなんだろう。
入口写真左下には、2輪車用の押しボタンがあるよ。
4輪車とどう変わるのかな。
原付と仮定すると、待ち時間の延長とかかな。
そうそう、歩行者は通れないよ。
鉄道車両といえば、かなり大きな物だと思うのですが(国鉄・JR の在来線なら幅2.7〜2.9m?)、鉄道用トンネルはぎりぎりの大きさで作られる(自動車トンネルほどゆとりが必要ない)ためか、体感的にはかなり狭い。 一応大型車(高速を走れる最大幅とすれば2.5m)も何とか通れると思うのですが(実際、かつては国鉄バスも走ってたし)、実際走ってみると、軽自動車(幅1.4m!)でもかなり狭く感じる。 中がかなり暗い(申し分け程度の灯かり)とか、1車線分の大きさのトンネルってこともあるかもしれませんが、「うわーん暗いよ狭いよ怖いよー」て言うか(笑)。 思ってたほど速度が出せない。 「鉄道が通れるほどの大きさのはずなのに何故」って言うか。 不思議だなぁ。
柳ヶ瀬トンネルを抜けても、短い元鉄道用トンネルがいくつか続くのですが、いずれも一方通行なので、少し走りやすいです。 もう一方はトンネルの外側を走るようになっています。 幸い(?)、トンネル側になっているのはすべてこちら側、つまり滋賀から福井に向かう側でした。 というわけで、これらのトンネルもくぐってみたい人は、同じく滋賀から福井に向かうようにしましょう。
それから一旦国道8号線に出て少し北上、国道476号へ。
同国道をしばし走行。
そろそろ非国道の旧北陸線との分岐があるはずなんだけど…
む!?
うまく言えないけど、このいかにも「線路跡を舗装しました」的なオーラを発する道は…。
こうして、再び旧北陸線へ。
しばらく走っていると、頭の中に何故かドラクエIIのフィールド BGM(2人以下パーティ)が浮かんでくる。
いい道だなぁ。
こちらの旧北陸線跡にも、元鉄道用トンネルがいくつか存在している。
それも結構長めのものが多い。
トンネル名失念。
高さ制限が3.5m と3.2m …さてどちらを信じればいいものか。
まあ僕のクルマならどちらでも余裕なんだけど。
多分3.2m なんだろうなぁ。
標識、新しそうだし。
3.5m だとこすられることでも多発したのだろうか。
トンネルを抜けた2階建てバスの2階がなかったとか(漫画かよ)。
こちらもトンネル名失念、ごめん。
入口の周りがレンガで作られていてお洒落。
この後だったか前だったか、信号のないトンネルがあって、先行者(ちなみに上の写真に写ってるの)がトンネルからバックで出てきました。 もちろん対向車がきたゆえ。 僕はトンネルに入る前でしたが、先行者の為に少しだけバック。 トンネル内がカーブしていて、トンネル外から対向車が見えないのね。 それでも短め(?)のトンネルなので、それほどやっかいではない…かな。
そして最後に控えしは、これまた長さ1km の山中トンネル(これだけ覚えてた)。 しかしこれがまたなんと、信号がない。 だけど心配ご無用。 何故ならこのトンネル、見事に一直線に作られていて、トンネルに入る前に対向車の有無を余裕で確認できるのだ(出口が見える)。 トンネル入口には、親切にも「対向車を確認して入ろう」って意味の看板が。 1km に渡る直線トンネル、しかも幅は車1台分。 ある意味壮観だよ。
というわけで、元鉄道トンネル主体な割には、走りやすい道だと思います。 信号のないトンネル2つも、少し気を付ければ大丈夫(長さ1km の山中トンネルより、もう1つの方が要注意かも)。
山中トンネルを抜けると、これまた綺麗な道が続く。
途中、集落の真ん中を、土手みたいに盛り上がった所を走る。
いやここに限らず、本当に線路の上をクルマで走ってるような気分でしたわ。
更に下っていくと、大桐駅跡に到着。
道路脇に写真のような看板とホーム跡(?)があるので、少し注意していれば見逃さないでしょう。
駅のすぐ横に、少し小さ目の一軒家がありました(立派な門まである)…が、窓ガラスには板が張られ、家の周りは門も含めて草ボーボーで、人が住んでる様子はありませんでした。
大桐駅があった頃に住んでたのかな、にしては、建ちまいは割と最近のデザインに見える(昭和50年辺り?)し…。
なんだか、もったいないなぁ。
これはホーム跡かな。
ホームの向かい。
道路の眼下には白いお花の絨毯。
写真中央に電柱が並んで入るところが、山中トンネルから走ってきた道。
駅の裏に降りてみると、どこかで見たような娘が…えーとたしかセーラー…。
高校・大学時代にはまっていた知り合いがいたなぁ。
こんなところでこんな娘と会うとは思ってもみませんでしたわ(笑)。
今日も彼女は廃駅の裏で一人、田んぼの番をしているのかな。
ちなみに、右の写真奥に横断しているのは北陸道。
続きを進むと間もなく南今庄駅で、現在の北陸線と出会う。 ここで、旧北陸線は終わり。
更に北陸線に沿って少し北上すると、今庄駅。
ホームの幅が結構狭くて、特急通過時はドキドキものかも。
今庄で見つけた蕎麦屋によってみた。
その名もバズリ、「おばちゃんの店」。
今庄はどうも蕎麦が有名なところみたいで、他にも有名そう(?)な蕎麦屋が1件あった(しかも土曜か日曜しかやってなかったような)けど、今回は何となく天邪鬼さんになって、こちらの店にしてみた(笑)。
小麦粉控えめの、いかにも蕎麦って感じでおいしかったよ。
旧北陸線探索(笑)の締めに、立ち寄るのもいいと思うぞ。
ちなみに、どちらの店も、今庄駅から国道365号を少し北上したところにあるよ。
鉄道線をクルマで走るかのような、摩訶不思議な感覚が味わえる旧北陸線跡。 今回は面白いドライブが出来ました。