至上最狂の異次元シューティング(誤植ではありません)。
MSX版アール・タイプ |
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MSX版アール・タイプ
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アイレム
IREM
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R-TYPE for MSX |
MSX
MICROSOFT X
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(1998年11月24日開業 1998年12月25日改装)
R-TYPE for MSX
ジャンル 横シュー
メディア MSX(要RAM8KB 以上)(3Mbit ROMカートリッジ)、ジョイスティック対応
メーカー アイレム
発売年 1988(MSX版。ちなみにアーケード版は1987年)
価格 7,300円。より高いぞ。※今は多分もう売ってない(MSX版R-TYPE)。
概要
アーケードの歴史的名作、R-TYPEのMSX版。
当時既にハードパワーの差が歴然としていた、この2機種間での移植。
それは奇跡を生んだのか、それとも…。
駅前広場
MSX版インスルー像
(再現度60%)
紫(ピンク?)の鼻がチャームポイント。
ちなみに矢印の方向を向いています。
R-TYPE剩ュ売記念企画?
RAM 8K 以上
〜 MSX版 R-TYPE 伝説〜
R-TYPE 黙示録
あの R-TYPE が、あの MSXに移植
…当時このニュースを聞いた人々は、一体どんな思いを抱いたのだろうか?
「なんという野望!」
「なんという無謀!」
答えは…それを語る者は多くなかった。
彼らの口を閉ざすものは、なんなのか…。
その至上最強の黙示録を、かつて定価で買ってしまった男、ビーバー西山が、様々な思いを込めて、今ここに書き記しておきたいと思います。
MSX版を手に入れるまで
それは 10年前のことであった…
当時、知り合いらが持っているMSXパソコンに興味を持ち、MSX2+パソコンを買ったビーバー。
プログラミングを楽しむ一方、何かゲームも欲しいなと思っていたところ、知り合いに勧められたのがこの、MSX版R-TYPEだった。
「R-TYPE買ったら遊びに行くで。」
何か、半分買わされたというか、今思うと人柱にされたような感じだったが。
しかし、当時ゲーセンでそれなりに感銘を受けたこと、別の知り合いが名作と名高い PC エンジン版にずっぱまりだった事、MSX-FAN 誌に載っていた画面写真(ドプケラドプスが載っていた)がそこそこ奇麗だった事(今思うと…「編集者の腕って…凄いぞがっぷちゃん(謎)」)、当時出たばかりのMSX-MUSIC(FM音源)対応(のはず)だった事、そしてゲーセン版の練習になればと、まあせっかくだから買ってしまったのであった。
「せっかくだから、俺はこの加藤先生のパッケージを選ぶぜ!」
こうして西山は
MSX版を手に入れた。
風雲黙示録
家に帰り、わくわくしながらカートリッジオン!
電源オン!
「R-TYPE」の文字が流れてくるタイトル画面が出てきた。
文字達はオリジナル同様の動きを見せてくれた。
ただ、その文字達は白と黒の2色のみで描かれていたのだけれども。
しょっぱなから心におどろ雲立ち込めながらゲームスタート。
ドドドっとブースト吹きながらR-9(自機)発進!
おお、かっこいい!
でもここの背景ってスクロールしなかったっけか?
発進デモが終わるとスクロールが始まった。
やはり8ドット抜きでスクロールする。
まぁ、MSX1だったらこんなもんかな。
MSX2以降にすれば、工夫すればドット単位スクロールも出来たかも。
最初の雑魚がやってきた。
大きさはおそらく16×16ドット。
これもまた、8ドット抜きでやってくる。
これ位の大きさならスプライトで描けばいいものを…。
この後も
MSX版の放つ刺客が
西山に襲い掛かる…
MSX版ここが「凄い」!!
ここから先は、要所要所を掻い摘んで取り上げていくことにします。
- 基地(?)の壁が凄い!:
さて、いよいよ基地(?)に突入。
キャンサーの群れがR-9に向かってきます。
そして背景が、真っ黒から模様のある壁に……変わらない!
1面の背景は、終わりまでずっと真っ黒のままです。
まぁ、MSX版は、敵のほとんどがPCGで描かれている(つまり8ドット抜きで動く)上に、1面はPCGの使い方が凄いから、キャラパターンが足りなくなったのかも。
※2面以降にはちゃんと背景があります。
- ゴンドランが凄い!:
MSXでもゴンドランがちゃんと回っています。
ただし16ドット抜きで。
下手をすると回っているようには見えないところが素敵さんです。
あと、ゴントラン1つ1つが小さくなり、代わりに数が増えたようです。
でも心配御無用!
反射レーザーを装備しておけば、輪の外側からでも壊せるよ!
輪に入る前に弱点を壊す事も出来るよ!
あと、弱点を壊すと、他のゴンドランも瞬殺されちゃうんだ。
アーケード版みたいに連爆(?)しないんだ。
爆発アニメーションすらしやがらないぞ。
情緒もへったくれもありません。
- スプライトの使い方がせこい…あわわ、凄い!:
ビーバーが見たところ、スプライトで描かれているキャラは、
- R-9(2枚重ねで2色(+透明)表示を実現)
- フォース(2枚重ねで以下同文)
- ビット(2枚重ねで以下同文)
- 敵弾
- 自機の弾類の爆風(数種類有り。32×32ドットのも有り)
- ブースターから出る風(オープニングデモ・スピードアップ時に出てくる)
…だけじゃないでしょうか。
他のキャラ(敵、自機から出る弾類・レーザー類、ミサイル類、波動砲及びその溜めエフェクト等)は、ほとんどPCGで描かれているものと思われます。
そりゃあ、PCGの方が、枚数制限も無いし、色の自由もきく(といっても、横8ドットあたり2色。ちなみに全16色)かもしれないけどさぁ。
小さいものについては、もうちょっとスプライトで描いて欲しかったです。
ただ、数少ないスプライトキャラですが、そのアニメパターンは結構多かったりします。
フォースもビットもくるくるくるくる…。
あと、ドット単位で操作できないと洒落にならないものに、スプライトを割り付けたのは見識とも言えるかも知れません。
- ビットが凄い!:
対空レーザーを装備しても、ビットからは発射されません。
- 反射レーザーが凄い!:
真横に飛ぶレーザーは反射してくれません。
あと、オリジナルではどうだったか忘れましたが、その真横に飛ぶレーザーと通常弾が、上下に8ドットずれて出る事があります。
- 対空レーザーが凄い!:
一番手前の部分が大きかったりしません。
先の方と同じ大きさです。
- タブロック(赤い人型の敵)が凄い!:
誘導弾がやたら速くて死ねます。
オリジナルの2倍以上(もっと速いかも)。
- ドプケラドプス(1面ボス)が凄い!:
これはマジで凄いです!
PCGにもかかわらず、しっぽをブンブン振ってます!
目玉とつながっている線も、ドット単位で丁寧に消えます!
プログラマの執念を感じます!
こいつだけは本当に凄いです!
そして、このほとんど唯一ともいえる素晴らしい部分だけが、M-FANに載っていたわけです。
「やりやがったな!」
登場直前に、スクロールアウト直前の背景が化けるところがお茶目ですけど。
パターンが足りなかったんだね、きっと。
…ゴンドランとかこのドプケラドプスなど、開発者は1面でエネルギーを使い果たして他の面が目も当てられない状態になってしまったのではないか、などとは死んでも思いたくありません……(本当か?)。
- ウッキーが凄い!:
2面に突入。
ウッキーがお出迎えです。
でも、ただまっすぐ飛んでくるだけで、R-9を追いかけたりはしません。
しかも、2面のはじめに1回群れで出てくるだけです。
なもんで、道中はほとんどガウバーが飛んでくるだけで、非常に退屈です。
資源の無駄使いだにゃあ。
- インスルーが凄い!:
「インスルーだ、西山!」
「なんだこの落書きはぁ!?」
このページのはじめにもありますが
…まぁ、初めてMSX版のこいつを見た時の衝撃は今でも忘れられません。
幼稚園の落書きというか…MSXとはいえ、あまりにもあまりなデザインであります。
あと、8方向弾が通常弾と同じデザインになっております。
- ゴマンダー(2面ボス)が凄い!:
オリジナルでは、反射レーザーを連射していても倒せたと思いますが、MSX版では、弱点の真横に潜り込んで、波動砲をぶちかます以外に倒す方法がありません(多分)。
波動砲以外だと、連射装置を使ってもタイムアップしてしまいます。
まぁ、これはこれで面白いか。
- 巨大戦艦が凄すぎる!!:
先頭の大型砲台、そこから斜めに発射されるはずの丸い弾が出てきません。
あごのところにあるはずの、外れる物体がありません。
敵のレーザー類が、面全体を通して出てきません。
お腹の4つのブースターは、下の方に向きが固定されています。
巨大戦艦が現れてから最後の弱点が現れるまでの間、何故か波動砲が一切効かなくなるというバグ…あわわ、仕様が存在します。
波動砲は発射されることはされるのですが、敵に当たっても「きゅぴーん!」と間の抜けた音がして、全然ダメージが与えられません。
中盤のパタパタ(赤いザコ: 通常弾1発で K.O.)に波動砲を当てても、何事もなかったかのように飛んできます。
よって、中盤は連射勝負のゲームになるわけですね。
ラストの弱点。
青い弾を吐いてきません!
他の(弱点からの)攻撃も一切ありません。
ただ伸び縮みするだけです。
余裕で潜り込めて波動砲MAX ×1で K.O. です。
見ての通り、楽勝かつ謎の巨大戦艦となっております。
- スカルトロンが凄い!:
実はビーバー、オリジナルは3面までしか行けませんでした(巨大戦艦に潰されまっくて…。なのにMSX版ときたら↑…)。
なので、オリジナルの4面以降は、人様がやっているのを見たものと比べることにします(^_^;)。
で、4面に出てくるスカルトロン(ツブツブを出してくるザコ)。
動きのパターンがオリジナルより少ない気が…。
オリジナルでは、対空レーザーを縦向けにしたような動きをするのがいたと思うのですが…。
- R-9の断末魔:
PSG版(FM音源なしの場合)の断末魔(爆発SE)はとっても素敵さんです。
あえて擬音を用いるなら、
「ぶしゅぶしゅ、パピーポピ!」
といったところでしょうか。
死に方も、オリジナルに比べると、何かそっけない気がします。
- コンティニューシーンのイヤ仕様:
MSX版でも、御丁寧に0の固まりのような数字でもってコンティニューカウントしてくれます(コンティニュー回数は無限)。
ただ、ABどちらのボタンを押してもコンティニューになってしまうところが痛いのですが。
はじめからやり直すには、おとなしく10秒待つしかありません…あ、リセットした方が早いかも。
あと、音楽のオクターブが2秒毎に上がっていったり(オリジナルは1秒毎)。
- 5面が凄い!:
ムーラ(蛇みたいな敵)、ばらけたパーツを壊せません。
時々、アニメーションが変になります。
ジータの吐くレーザーが速過ぎて死ねます。
しかもレーザーの当たり判定が詐欺っぽいです。
黒っぽい部分に当たっても死ぬし。
この面だけはオリジナルより難しいかも。
- 7面ザコ、真面目に働いてくれ!:
中盤、オリジナルでは黄色いザコが延々と出て来て辛いシーンがありますが、MSX版では少ししか出て来ないので、普通に攻撃していれば何でもありません。
つまんないのぅ。
- 残機表示の謎仕様:
オリジナルでは、得点に応じて残機が増えるようになっていたと思うのですが、MSX版では増えません。
レイストームとかブレイジングスターより遥か昔に、ですよ。
まさに流行を先取りした仕様と言えるかな?(答:言えません)
ところで、MSX版では、残機は数字で表示されます。
それは別にいいんだけど、その数字が2桁もあるんだ。
残機表示なんて、「02」より増える事なんてないのに。
一体、2桁目は何のためにあるのでしょうか?
謎。
※実は裏技で10機以上に増やすこともできるから、意味が無いわけではないんだけれども…。
そしてとどめは!?!?
音楽は結構いいんですよ。
PSG版もFM版も。
どっちかというと、PSG版の方が雰囲気がオリジナルに近い感じがしますが、FM版も、MSX-MUSICの素朴な性能に(よい意味で)合った、素敵なアレンジだと思います。
…ただ、…
ビーバーがMSX版を買った大きな理由の一つが、MSXでまともな FMサウンドが聴きたかったという事でありました(当時、FM音源対応のプログラムはほとんど持ってなかった)。
MSX版のパッケージには、MSX-MUSIC(FM音源)対応を表す「ルンルンマーク」(ビーバー命名)が付いています。
そして、ビーバーのMSX本体には、MSX-MUSICが内蔵されています。
この2つが合わさるとき、迫力あるFMサウンドが…
聴けへんやん!!!!(;_;)
流れてくるのはただただPSGサウンド…。
そう、内蔵のMSX-MUSICに対応してないでやんの(;_;)。
いろいろ調べてみたところ、MSX版R-TYPEでFMサウンドを楽しむには、MSX-MUSICを内蔵している機種でも外付けのFM音源が必要みたいです。
ビーバーもその後、FM-PAC(「FMパナアミューズメントカートリッジ」。MSXの外付けのMSX-MUSICって、これしかないんとちゃう? 松下製)を知り合いから借りて、やっとFMサウンドにありつけましたからね…。
※MSXに詳しい人向けに言えば、MSX-MUSICがメインスロット2にある場合のみ有効みたいというか。
FM-PACをスロット1に挿してもやっぱりFM鳴らへんし。
すばらしいバグ…あわわ、仕様だぁ!
マニュアル・パッケージより引用(文字強調はビーバー)。
FMパナアミューズメントカートリッジ等のMSX-MUSICを一緒にご使用になりますと、
より一層、迫力あるサウンドをお楽しみいただけます。
…うそつき…(;_;)
そして伝説が始まる…(ちゃちゃちゃちゃーんぱぱぱぱーちゃちゃちゃちゃーんぱぱぱぱーぱ…)
こんな素晴らしいものを見てしまったからには、俺一人だけ犠牲…あわわ、楽しむわけにはいきませんでした。
ビーバーはMSXユーザの友達を集めて、MSX版R-TYPEの観賞会を開きました。
「うわあぁ〜…!!」
「なんだこの動きはぁ!?」
「なんだこの攻撃はぁ!?」
「なんだこの対空(レーザー)はぁ!?」
「目が潰れるぅ〜!!」
「(押し殺すような声で)へっぼぉ〜…」
「FMちゃうんかい!!」
「何でもPCGでやろうとするところが頭悪いな。」
「俺ならもっとまともな移植ができるぜ!」(注: ビーバーが言ったのではありません(^_^;))
「コ○○とかコ○○○○ならもっとマシなのができてるぞ!」(ちなみにマークIII版はコ○○○○製)
「ここまでしてやりたくなかった!」
「R-TYPEヒヨワ版!」
「ああ、買わんでよかったぁ…」(おいおい、やっぱり俺は人柱かい!!(^_^;;))
結果は大成功で、皆、阿鼻叫喚…あわわ、歓喜の声を上げるのでした。
人柱のお返しに…あわわ、名作を見せてくれたお礼にと、「FM-PAC」をぶんどって…あわわ、借してくれましたし。
総評
…なんか、全体的にク●ゲーのように扱ってしまいましたが、これもまたデスクリムゾンのときと同じ(え?)で、実はそれほど悪くも思ってなかったりします (^_^;)。
何というか、MSXのオリジナルゲームとしてみれば、プログラムは結構頑張ってるようですし、それにまあまあ遊べるかなぁと(^_^;)。
実際、オリジナル(アーケード版)を知らない、しかしMSXのプログラミングに精通している知り合いにプレイしてもらったところ、かなり好印象だったようです。
難易度も、超高難度といわれたオリジナルより、全体としては低めですし。
ビーバーも結局、2周クリアするまでやってしまいましたし(^_^;)。
しかし、ああしかししかし、オリジナルを知る者としては、どうしても許せないものがあるというか。
この際、「何故MSXなのか(しかもMSX1、しかもRAM 8K)」という、かなり根本的な疑問はさて置き(^_^;)、ビーバーとしては、それ以前の問題を感じてしまうというか。
異様に速い、敵のレーザー & 誘導弾。
あまりにもやるべきことを省いてしまった巨大戦艦など。
「MSXでここまでやるなら、どうしてこれらも実現できひんねん!?」
という疑問というか怒りというか、そういうものがふつふつと沸いてきまして…(^_^;)。
(あと、FMサウンドをとっても期待していたのに、それを思いっきり裏切られてしまったという私怨が…(^_^;)。)
まとめると、ク●ゲーと呼ぶにはまだ遊べるんだけれども、オリジナルを知る者にとっては、「もっと何とかなっただろ!」と、怒りを覚えずにはいられないというか…まぁ、こんな感じです、はい(^_^;)。
おまけ: 私的●ソゲーランキング
ビーバーの心の中では、
「デスクリムゾン > R-TYPE for MSX> ステッガー1」
という公式が成り立っております。
左の方ほどク●度が高いです(おいおいステッガー1以●かよ(^_^;))。
ただし、この3作品は僅差で並んでおります。
(…この3作品については、実はそれほど嫌いでもなかったりします。
本当は、もっとイヤなゲームもあるんだけれども…(^_^;)。)
改札口