電車でGO! 高速(道路)
ポケットGT
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恵夢帝王
MTO
POCKET GT 試合少年・色
GAME BOY COLOR

(2001年6月24日開業)

ポケットGT

ジャンル レース
メディア ゲームボイーカラー
メーカー エム・ティー・オー
発売年 1999
進行度 全コースクリア (2001/6/24)
概要 ファイナルラップ風・擬似3Dのレースゲーム。 クルマをチューニングして、サーキットやハイウェイなどでバトル。 登場車種が多いのが特徴ですけど……。
えーと、近々、アドバンスGTAというゲームのことなぞ書こうと思っているのですが、その前に、おそらくその前身にあたるであろう本作を取り上げるべきかなと思いまして、こんなページを作ってしまった次第。

ゲームボーイでGT

いや、プレステのGT(グランツーリスモ)シリーズは凄いね。 おいらがGTのこと知ったのは、コンビニで流れていたビデオでなんだけど、そのリアルっぽい動きにびっくりして、これは欲しいと思ってしまったね。 それはやっぱり売り切れ店続出なほどの人気で、そんなことも知らず店を駆け巡ったのも、今となってはいい思い出なり。
ゲームの方も期待を裏切らない出来だったしね。 リアルといっても、どこかにゲームとしてのウソが入ってるんだけれども、それをあまり意識させないというか、ゲームしておいし、リプレイ見ておいしと、すばらしい出来でした。 86レビン(トレノ?)を出すなら初代レガシィRSターボも出して欲しかったなあ……などと思ってしまうクルマ好きな僕としては、実車がいっぱい出てくるってのもポイント大でした。

そしてポケットGT。 パッケージを見ると、かわいくデフォルメされてるけど、実車が描かれているぞ。 そうです、あのGTがゲームボーイにやってきたのです! ソニーの看板ゲームが任天堂ハードに!

……すんません、ビーバー、ウソついてました。 GTとポケットGTは全くの別物です。
それにしても、なんてまぎらわしい名前なんでしょう。 GTが大ヒットした後だけに、こういうタイトルにして間違って買わそうという思惑でもあったのでしょうか……まさかネ(徳大寺有恒風)
まあ、僕もファミ通で初めてタイトル見たときは、「ええ〜〜っ?!?!」って叫んでしまった人なんだけれども。 つーか、最近、知人にポケットGTの話したら、「『(ポケット)GT』ってグランツーリスモ?」とか聞かれたし……。

「インプ」という略し方もあるけど

さて、先ほどパッケージには実車が描かれていると書きましたが、実際、ゲームでは数十種類にも及ぶ実車が登場します。 ゲームボーイでこれだけのマシンを出すってのは本当に凄いと思います。 ちゃんと選択画面用の大きな一枚絵と、ゲーム中の絵と両方用意されています。 もちろん車種毎に。
カーセレクト画面で、十字ボタンを押すたびに現れる実車達の名前は、IMP、MAR、CVC、……

すんません、ビーバー、またウソついてしまいました。 実車ではなく、オリジナルマシンだったようです。 ちなみに、今挙げた3車種の外見はそれぞれ、実車のインプレッサ、マーチ、シビックにそっくりですが、気のせいでしょう。 パッケージのGT-Rにそっくりなオリジナルマシンで、間違って買わそうという思惑でもあったのでしょうか……まさかネ。

まあ、「どこかで見たようなクルマ」なんてのは、ゲーム界ではそう珍しいことではないのですが(ドリフトアウトではSUBAROとか、あのスクウェアの某レースゲーですら「もどき」でしたし)、それにしても、数十種類もパチモ……あわわ、オリジナルマシンを考え出してしまったというのは、なんだか豪快さんな話ではあります。 自動車マニアの方なら、元ネタ(?)から「オリジナルマシン」への名前の変わり具合を楽しむことも出来るかもしれません。 ああ、これは○○86だからこうなるのか、とか。 すぐ飽きそうだけど。

でも変だなぁ。 パッケージ裏には、人気車種登場って書いてあるし……てことはやっぱり実車? でも自動車メーカーの名前どこにも書いてないしなぁ……。 オリジナルマシンだとしたら、一体どこでの「人気」車種なんだろう ……ブツブツブツブツ……

ちなみに、続編(?)のアドバンスGTAでは、今度こそ実車(& 実写)になっているのでがっかりです(何が)。

のろいのパーツ

このゲームも、昨今のレースゲームの流行り(?)か、パーツでマシンのチューニングが出来ます。 パッケージによると、「リアルチューニング」が楽しめるようです。 パーツを付けると、それに応じて、ハンドリングなどのグラフが上がります。 「ほほう、これはいろんなパーツを付けたり外したりして、ハンドリング重視とか、チューニングを楽しめるってわけだな。 んじゃあ、試しに、さっき付けた大径マフラーを外す走るとどうなるかな……ところで、パーツを外すにはどうすればいいんだ?

その後、マニュアルを穴が開くほど読み返しましたが、どうやら、一度付けたパーツは二度と外せないようです。 このゲームのパーツには呪い(のろい)でもかかっているんでしょうか。

呪いのパーツ

まあ、実のところは、パーツを外せなくても不具合はないみたいですけどね。 単純にパワーアップしていくだけ、みたいな。 これなら、チューニングモードの意味がないというか、パーツをゲットしたら自動でつけてくれたっていいようなものですけど、きっとそこには深遠な何かがあるのでしょう。 本家(?)GTを意識しているとか……まさかネ。
あと、パーツの追加以外のチューニング方法はありません。 つまり、ばねの強さの調整などといったものもありません。
「リアルチューニング」とは、このようなものだったのですね。 違うと思うけど。

さらに、入手したパーツは、すべてのマシンに取り付け可能です。 この「すべてのマシンに」ってのは、まず、あるパーツをあるマシンに取り付けた状態で、他のマシンに同じパーツを取り付けることもできます。 しかも、前のマシンのパーツは消えません。 マシンの数だけパーツを入手したってこと?
また、「すべてのマシンに」取り付けるには、マシンの数(最大数十種類)だけ、取り付け作業を(手動で)繰り返さなければなりません。 ……もう、全自動で付けたってくれや。

ちなみに、パーツを入手するには、各レースで一定以内の順位に入ればオーケイです。

のろいのクルマ

ところで、このポケットGT駅は、なぜか電轟線の一駅になっています。 いや、僕が勝手にそうしただけなんですけどね。
Q:おいおい、ポケットGTのどこが「電車でGO!」やねん!
A:加速
その加速はまさに「電車でGO!」。 発進時なんか、指差し確認したくなるくらいだよ(なりません)。 要するに鈍い(のろい)んだってば。
鈍いの、クルマ
(のろいのクルマ)

なんつったりしてな。 あははははー…… 山田君、座布団全部持ってって!

……もしかすると、モニタ上のマシンの大きさ(といってもデフォルメされてるけど)に合わせて、厳密に速度を計算している結果、体感的にすんごくのろく感じるだけなのかもしれません。 違うと思うけど。

体感速度とは裏腹に、ある程度チューニングの進んだマシンがはじき出す最高速度は320km/hにも達します。 しかもこの320km/hというのは速度計のカンストらしく、実際にはもっと出ているようです。 なるほど、これならオリジナルマシンで納得ですね。 実車のシビックやマーチでオーバー300km/hってのはちょっと有り得ないでしょうし(いや、マーチなら3000ccのモンスターマシンがあったような……でも300km/hも出るかは……)
それでもやっぱり、体感速度は低いんだけどね。 しかも、320km/hに達するのは、相当チューニングつまりレースが進んでからなので、それまではもっとのどかな走りが楽しめます(?)。 ユーノス・ロードスターによく似たオリジナルマシンの初期状態なんか、170km/h位「しか」出ませんし。 出だしももちろん遅くて、山陰線並かしら(もちろん体感速度が、ですが)。
真面目な話、チューニング(パワーアップ)要素が絡むレースゲームというのは、うまく作らないと、チューニングし切るまでの、パワー不足によるストレスが出てしまうなあと思いました。

まあ、このゲームの場合、チューニングし切ってもストレス溜まる部分があるんだけど。 特にカーブで。
もしかすると間違っているかもしれませんが、このゲームにおけるカーブでの振る舞い方は基本的に、十字ボタンの左(右)を押したまま、Aボタン(アクセル)のON/OFFを繰り返すというものです。 AボタンのON/OFFのタイミングはおそらく、「カーブの外側ぎりぎりまで膨らんだらOFF→カーブの内側ぎりぎりまで入ったらON」の繰り返しがベストでありましょう。 まあ、カーブの入口と出口、それにS字に限りなく近い、「カーブ→直線→カーブ」のカーブの境目あたりでは、ある程度アウトインアウトとかを意識した方がいいかもしれませんが。 ブレーキ(Bボタン)もありますが、使う必要はないでしょう。
ただ、このゲームのカーブは概して、やたら長い(もちろんS字やつづら折りなどではなく、同じカーブが延々と)ものが多く、延々とアクセルON/OFFを繰り返させられます。 しかも、序盤の方ほどカーブが長く(初心者向きのつもりなのでしょうが)、そこに先に挙げたチューニング要素の不具合(序盤ほどのろい)も重なって、カーブ走行のストレスはかなりのものになります。 ようやくカーブの切れ目に達すると、ああやっと少しはレースゲーらしいアクションが出来ると喜んでしまうくらいです(^_^;)。

プレイされる方に少しアドバイスしておきますと、単調なカーブを延々と走らされていると、今どのあたりを走っているか、感覚が麻痺することがあるかもしれませんが、幸い、コース図と現在位置も常に表示されていますので、これで大体の位置をつかむことはできます。 コース図上で、位置がいきなり数十ドットワープすることがありますが、GPSの不具合か何かなので気にしないように。

惰性で遊ぶべし?

このゲーム、難度はかなり低くて、最後の数コース(コース数もこれまた数十もあるんだ)は少し手応えがありますが、少し腕の立つゲーマーなら、ほとんど余裕で1位を取ることが出来るでしょう。

しかしまあ、いろいろ書きましたが、極論(?)すれば、いろんな意味で「子供だまし」とさえ思う本ソフトですが、これがまたなんつーか、ちょっと電源を入れると、なんとなく遊んでしまうというか。 タイムアタックモードもあって、こちらもついついやってしまうというか。 底は浅そうだけど。
こんな自分がちょっぴり悲しくなりますが、ある意味携帯機らしいというか、ずるずるまったり遊ぶにはいいかなとは思います。 暇つぶしゲーとしてもいいかもしれません。 ……積極的にはお勧め出来ませんが。
ああ、あと、ゲームボーイでコースのアップダウンをしっかり表現しているのは、かっこいいなと思いました。

それにしても、このゲームのパッケージにはやたら「リアル」という単語が踊っているのですけど……デフォルメされてる時点で既に「リアル」でないような。 つーか「リアル」とはなんぞ……。

そして、舞台はアドバンスGTAに続く……。


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